私の短歌: 2008年6月アーカイブ

短歌雑誌「にしき江」の6月号に掲載された短歌です。

【月の雫】

足元に小さなお日さま落ちてをりまるく黄色くタンポポの花

宵を待ちぽっぽっぽっと月見草川辺に月の雫おとせり

蛙ども溝に集まりよもやまに田植ゑの時期など話してをらむ

道端の白き綿毛のたんぽぽのふっと旅立つ雲のかなたに

子供らを並んで見おくる鯉のぼり真鯉が号令かけてゐるらし



5月の田舎の風景をあつめてみました。
男性の歌ではないような・・・。
今月は特選に選んでもらいました。
嬉しいですね。

2首には評をつけてもらいました。

足元に小さなお日さま落ちてをりまるく黄色くタンポポの花
道端の白き綿毛のたんぽぽのふっと旅立つ雲のかなたに

「月の雫」5首は読者を童話の世界へと誘う。種々雑多な騒音の中に生きるわれわれが忘れていた大切な心を呼び覚ましてくれる。
郷愁・憧憬・・・純粋な心を何の衒いもなく率直に歌う姿勢がよい。それぞれの1首のポイントになっている「タンポポ」、「たんぽぽ」の表記をつかいわけていて妙。それぞれにやわらいだ雰囲気が漂っている。
短歌雑誌「にしき江」の5月号に掲載された短歌です。

【優しき色】

一日が過ぎてゆくなり夕やけの終わりしあとの僅かなる赤

鹿のほか歩くは吾ら五人なり大地と空に挟まれたる具

足し木する君の向かひに座りをり優しき色が君の面に

五合目に誰か作りし雪達磨まぶしさうなる両目みひらく

まざりなく直ぐに延びたる氷柱あり熊襲の剣を山は鍛えし


色にまつわる歌・・・といっても1首目の「僅かなる赤」と3首目の「優しき色」だけですね。もう少し「色」でまとめても良かったですね。自分では3首目の歌が好きです。キャンプの焚き火の風景ですが、ちょっと言葉足らずです。

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